ダブルクロス:ブラックドッグ/キュマイラ【フルパワーアタック×雷神の降臨】

 《フルパワーアタック》と《雷神の降臨》を両方取るとかいう構築を見た。

データ

  • レギュレーション:初期作成130点 FH
  • 使用サプリメント:PE+EA+HR+RW
  • ワークス:FHエージェントA
  • シンドローム:ブラックドッグ/キュマイラ
  • Dロイス:装着者(トツカ)
  • 能力:肉体6/感覚1/精神1/社会1(使用経験点0)
  • 技能:白兵1/回避1/RC1/調達1/情報FH1(使用経験点0)
  • エフェクト(使用経験点110)
    • LV2 《コンセントレイト:ブラックドッグ》EA p.129
    • LV3 《アームズリンク》 EA p.37
    • LV1 《ロケッティア》 HR p.78
    • LV3 《フルパワーアタック》 EA p.61
    • LV3 《雷神の降臨》 RW p.34
  • アイテム(使用経験点10)
    • トツカ(装着者) PE p.38
    • ウェポンケース R1 p.180
    • 春日プラン HR p.51
  • 計120点
  • 100%時点 判定ダイス13dx7-4 攻撃力65 セットアップ侵蝕値14 メジャー侵蝕値6

構築解説

 ダブルクロスというゲームを長くやっているとわかってくる普遍的な法則というものがいくつかあり、そのひとつが「類似のエフェクトは、基本的に横に並べるよりひとつを深く掘り下げた方が強い」である。エフェクトを1つ新たに取ると15点かかる。だったらその15点で今あるエフェクトを伸ばした方が侵蝕値も経験点もお得、というものだ。ピュアブリードを低燃費高火力たらしめている要因であり、実際多くの場合においてこれは真実である。
 しかし何事にも例外はある。それがこの「係数5のエフェクトを2つ取ると強い」とかいう身もふたもないやつだ。単純計算で50経験点から40点火力が出ている。上の法則で言えば確かに係数5のエフェクトをLV7まで取った方が同じ火力で経験点・侵蝕値的にはお得という話になるのだが、係数5のエフェクトをLV7まで取れる状況がDロイスや局地的なエンブレム以外でほぼない以上、普遍性においてこちらが勝る。しかも【能力値】も理想的でデメリットも重複して打ち消しというかなり美しいデザインに仕上がっている。

ロケッティア

 セットアップ版《縮地》。移動エフェクトとしては重く、なぜか【行動値】が0になってしまうなどのデメリットもあり、あまり積極的に採用できるタイプのエフェクトではないのだが、この構築だとデメリット帳消しに加えて移動距離の理由も補強できるのでばっちり嵌まる。武器を「ワイヤーウィップ」や「ヴィブロウィップ」等にすれば移動距離の問題は解決するのだがこの辺りは好みの問題だろう。50mだろうが100mだろうが移動できるという点が役立つ場面もあるかもしれない。

【行動値】の小ネタ

 どうせ【行動値】が下がるなら下がるデメリットを徹底的に重複させてやろうということで「春日プラン」+「ウェポンケース」+「トツカ」のギミックを組み込んでいる。【行動値】3では「トツカ」を装備できないところを「春日プラン」で無理やり6にして、「ウェポンケース」で「トツカ」を装備したうえでセットアップエフェクトを反映すれば【行動値】0……というものである*1。【肉体】に特化した【能力値】もうまく噛み合う。
 なお元の構築ではDロイスが「秘密兵器」で攻撃には「ストライクモービル」《鋼の馬》を採用していた。セットアッププロセスにパワーをチャージし始め、ラウンドの終わりに《ロケッティア》で発射しシーン内の任意の場所に着弾するとかいうお前それPCじゃなくてエネミーが使う戦闘ギミックやんけみたいな仕様はフレーバー的にかなりオイシかった。

コメント

 雑に強いシリーズとしてはほかにも「ピュアブリードで係数4と5を両方LV5にする」とかもある。なんだかんだシンプルなのは強い。

*1:《フルパワーアタック》効果中にオートアクションで「トツカ」を装備できるかは不明だ。これはそのうち書こうと思う。

ダブルクロス:ブラックドッグ/エグザイル/ノイマン【ヴァリアブルウェポン×最強の一振り】

 昔作ったやつの焼き直し。

データ

  • レギュレーション:初期作成130点
  • 使用サプリメント:PE+UG+EA+HR+BC
  • ワークス:FHエージェントA
  • シンドローム:ブラックドッグ/エグザイル/ノイマン
  • Dロイス:原初の子(マルチウェポン+ヴァリアブルウェポン)
  • 能力:肉体5/感覚2/精神1/社会1(使用経験点0)
  • 技能:白兵1/回避1/RC1/調達1/情報FH1(使用経験点0)
  • エフェクト(使用経験点95)
    • LV4 《ハードワイヤード》EA p.40
    • LV4 《マルチウェポン》 EA p.93
    • LV1 《ヴァリアブルウェポン》EA p.94
    • LV2 《コンセントレイト:ノイマン》EA p.129
  • アイテム(使用経験点25)
    • アームブレード×4 EA p.136
    • 最強の一振り UG p.40 (指定:アームブレード)
    • エンチャント BC p.70(指定:アームブレードA+マルチウェポン)
  • 計120点
  • 100%時点 判定ダイス12dx7-4 攻撃力60 メジャー侵蝕値6 相手のガード値-20

構築解説

 「最強の一振り」で指定した武器を複数使用するとそれぞれに補正がかかってご機嫌なことになる(FAQ)。「アームブレード」なら1つで14、四刀流で56点。マスターエージェント専用エンブレムなので取得にはGM許可が必要という点に注意。
 キュマイラでなくエグザイルなのは移動距離10m確保のため。ダイスを補うために「エンチャント」とDロイスを使用しているが全体的に構築の縛りが緩くDロイス枠もなんなら別のもので構わない。10点浮かせているので「エンチャント」をもう1つ取ってもいいですね。

コメント

 シンプル。マスターエージェント許される卓なら雑に持ち込みたい気持ちがある。

ダブルクロス:《災いの魔剣》

《災いの魔剣》

基本情報

  • 『レネゲイドウォー』(p.35)で登場したエフェクト。

公式裁定

  • なし。

性能考察

  • 貴重な係数10のエフェクト。しかも最大LVが5。HPが1になるよう失い、失った分を火力に変換する。
    • 元気な状態で侵蝕率100%を迎え且つメインプロセスを行う必要があるため、いざ運用してみると見た目よりかなりハードルが高い。何も考えずに使うと被弾しなくてもせいぜい20~30がいいところ。火力を上げたければ《ハードワイヤード》(EA p.40)で「ダーマルプレート」(EA p.137)を積むとか《異形の刻印》(EA p.65)を高レベルで取得するなどの工夫がほしいところ。《ソウルスティール》(RU p.19)や《紅のベーゼ》(RW p.35)で強引にHPを引き上げるという手もある。
    • 《冷たき抱擁》(RU p.19)と組み合わせると、ダメージを与えた場合失ったHPがそのまま*1戻ってくる。

ルール考察

どのタイミングでHPを失うのか

 ルールブック完全敗北シリーズ。他のHP減少系エフェクトのような「ただし、~」という注釈的な書き方でなく効果本文の冒頭に「あなたはHPを残り1点まで失う」と書かれており、「これで攻撃前に失うということが分かるだろう」と言わんばかりであるが、効果本文中にHP減少のタイミングが書かれていないメジャーアクションのエフェクトは、そのメインプロセス終了後にHPを失う/消費する(EA p.13)というルールがあるので、それに則ればこの「HPを失う」もメインプロセス終了後ということになる
 しかしそれはあり得ない。攻撃力が「失ったHP」を参照する以上、少なくともダメージロールステップ(R1 p.245)までにはHPを失っていなければならない。将来失う予定の数値を参照するという仮説も立てられなくはないが、「失った」とある以上それも苦しい。限りなく苦肉の策であるが、「HPを失う」側のテキストの不備ということにして、攻撃宣言ステップ中に《災いの魔剣》を使用した時点で即座にHP減少の処理を行うとするのが妥当だろう。そういう意味では誤植の一種とも言える。
 ちなみにおかしい箇所はもうひとつあり、攻撃力を参照する値が[あなたが失ったHP]とあって、このエフェクトの効果で失ったHPとは書いていない。文脈で読み取れなくはないので揚げ足取りの領域ではあるが、この辺りのテキストもきっちりしてほしいものである。

 以下のルール考察は、HPを失うタイミングが攻撃宣言ステップ中であることを前提としている。

「HPを消費する」他のメジャーアクションと組み合わせられるか

 組み合わせられない。エフェクトの効果でHPを「消費する」場合、HPが0になるようにエフェクトを使用してはならない(EA p.13)ので、HPが1の状態でメインプロセス終了時を迎えることになるこのエフェクトとは併用できない。《鮮血の一撃》(EA p.47)や《ブラッドバーン》(EA p.50)といった優秀なエフェクトを使用できないのは結構厳しいものがある。
 HPの消費に関する制約については今後個別記事を書く予定。なお、同様の理由で、「対抗種」(LM p.62)がこのエフェクトを使用するとHP1から-3されるためほぼ確実に戦闘不能となる。

「復讐者」(LM p.67)と併用できるか

 「復讐者」のタイミングはダメージ算出の直前なので、上記のように攻撃宣言ステップ時点でHPが1になると考えれば問題なく最大火力を叩き出せる。実質[最大HP-1]の2倍のダメージが相手に与えられることになり非常に強力。
 《雷鳴の申し子》(EA p.42)でも似たようなことは可能だが、《融合》(EA p.70)でも使わない限り併用できない。

「造血剤」(IC p.74)を使用した場合どうなるか

 攻撃力が「失ったHP」を参照するため、「造血剤」でHPを失わなかった場合攻撃力も上昇しないとするのがよいだろう。

《ライトスピード》(EA p.77)等で同一メインプロセス中に《災いの魔剣》を2回*2使用した場合、攻撃力はどうなるか

 普通、メインプロセス終了時に何らかのデメリットが発生するタイプのエフェクト(《電光石火》(EA p.76)等)は、一度のメインプロセスに複数回使用しても1回分しか適用されない(公式FAQ)ため、《ライトスピード》や《セレリティ》(LM p.117)と好相性である。
 しかしながら……《災いの魔剣》は上にも書いたとおり即座にHPを失うという認識でしかテキストを成立できない。よってこのFAQの例外として、2度目のメジャーアクションの攻撃宣言ステップ時には既にHPが1になっている(=失うHPがなく攻撃力が上がらない)とするのがよいだろう。

*1:正確にはガード値や装甲値を除いた分だけ。

*2:Sロイス等で使用回数を増やすとして。

ダブルクロス:《一閃》

《一閃》

基本情報

  • 『ルールブック1』で登場したエフェクト。『エフェクトアーカイブ』に再録されている。

公式裁定

Q:《一閃》のように移動を行なうエフェクトを使用した際、移動する距離を0mにすることはできますか?
A:可能です。ただし、移動の距離を0mにした場合、移動しなかったものとして扱います。
公式FAQより

性能考察

  • 全力移動を行ってから攻撃する。
    • 「タイミング:マイナーアクション」のエフェクトと併用できる点は《ハンティングスタイル》(EA p.60)のような移動エフェクトと同じだが、こちらはマイナーアクションそのものが空くため、マイナーアクションを消費する「高速振動ブレード」(R2 p.185)や「アームバンカー」(EA p.136)、「聖剣の王者」(RW p.55)といった白兵武器と相性がよい。また、移動と起点を同時にこなせる点も優れている。
    • 《伸縮腕》(EA p.67)や《フレイムタン》(EA p.108)といった射程延長系エフェクトと比べると、攻撃へのマイナス修正がない点が優秀。逆に劣る点としては、いかに全力移動であっても【行動値】が低い場合は射程に難がある点などが挙げられる。
    • ヴィークルに搭乗して使用すると毎ラウンドものすごい距離を移動しながら攻撃できる。

ルール考察

どのタイミングで移動するのか

 移動するタイミングは明記されていない。攻撃に使用する武器及び適切な攻撃対象を選択するタイミングは「攻撃宣言ステップ」であるが(R1 p.244)、エフェクトを使用するのもこのステップであり、このタイミングで移動が完了していないとおかしい。そうなると仮説としては以下の2つあたりだろうか。

  • ①《一閃》の使用を宣言した瞬間に移動が完了し、同じ「攻撃宣言ステップ」中に移動後の状況を反映した攻撃対象の選択が可能となる。
  • ②《一閃》を使用した瞬間、攻撃宣言ステップより前に全力移動を行っていたという事実が後付けで追加される。

 「攻撃を行う」の定義が曖昧であるためなんとも言えないものの、「全力移動を行なった後に白兵攻撃を行なう」とある以上攻撃宣言自体が移動より後にされていないとおかしいので、ルールを厳正に処理した場合②となる。なるが、①として運用する方がおそらく無難である。ちなみに「③《一閃》を使用した攻撃宣言ステップ中に未来の移動後の攻撃対象を選択できるようになり、移動自体はその後行われる」という説もなくはないが、こうなってくるともはや仮説の上塗りでわけがわからんので考えるのはやめた。
 ちなみに攻撃宣言ステップ中に移動を行うことによるルール上の問題はそんなにないと思われる。エフェクト同士の干渉として考えられるのはざっと以下のとおり。

  • 《一閃》による全力移動に《縮地》(EA p.98)を使った場合、命中判定ステップより前に侵蝕率が上昇するため、上昇後の値で判定を行うことができる。
  • 《一閃》による全力移動に《縮地》を使って侵蝕率が100%を超えた場合、同時に組み合わせたエフェクトのLVが上昇する。これによって新たに100%エフェクトが宣言できるようになるとは思わない(あくまで使用するエフェクトの宣言は同時であり、処理順が任意という解釈である)が、例えば《ヴァリアブルウェポン》(EA p.94)を組み合わせていた場合に、同じ攻撃宣言ステップ中なので攻撃に使用する武器を余計に1つ選択できたり、《スプリットアタック》(EA p.85)で追加でもう1体攻撃対象に選択できたりするかもしれない。
  • 《ブラッドウェブ》(EA p.49)の効果中に《一閃》で全力移動すると攻撃宣言ステップ中に戦闘不能になりうる。このとき《リザレクト》(EA p.129)すると侵蝕率が上昇し上記のような事案が起こる。また、《ラストアクション》(EA p.94)を使用すると攻撃宣言ステップ中にメインプロセスが発生する。
《一閃》と《縮地》

 移動に関するルールは全体的に言葉足らずであり、敵と同じエンゲージにいる場合など「移動が行えない」状況で移動の宣言をすること自体が可能かどうかはよくわからないのだが、《縮地》という「移動宣言に伴って離脱を可能とする」エフェクトが存在する以上、宣言すること自体は可能、と予想できる。
 では敵にエンゲージした状態で《一閃》を使用できるのか。上記公式裁定から移動距離を0mにすること自体は可能とあるため、移動部分のテキストを実質的に無効として処理をすれば可能だろう。
 では、敵にエンゲージした状態で、《一閃》と《縮地》を同時に使用した場合、離脱できるのか。これに関してはおそらく不可。何故なら《一閃》の「離脱できない」はルールでなく効果であり、《縮地》の「できる」があったとしても、それぞれの効果テキストに矛盾が生じないよう「できない」方に統一されるためである*1。このとき離脱をせずにその場に移動したら意味の分からん《バックスタブ》(EA p.102)が可能になるな……(参考: その場で《縮地》ってできるの? - Hide Left Hand )。

*1:いかなる場合でも「できない」が「できる」に優先する、みたいな明確な裁定は特にないが、それぞれのテキストを満たせるような処理をすると自動的にこうなる。

ダブルクロス:エグザイル/エグザイル【ジャイアントキル×死招きの爪】

 邪道な王道。

データ

  • レギュレーション:初期作成130点
  • 使用サプリメント:EA+LM+HR+BC
  • ワークス:UGNエージェントC
  • シンドローム:エグザイル/エグザイル
  • Dロイス:遺産の器(ジャイアントキル)
  • 能力:肉体4/感覚2/精神1/社会2(使用経験点0)
  • 技能:RC1/意志1/知識2/調達1/情報UGN1(使用経験点0)
  • エフェクト(使用経験点120)
    • LV5 《骨の銃》EA p.69(ジャイアントキルで取得)
    • LV5 《死招きの爪》 BC p.61
    • LV7 《オールレンジ》EA p.66
    • LV2 《コンセントレイト:エグザイル》EA p.129
  • アイテム(使用経験点0)
  • 計120点
  • 100%時点 判定ダイス14dx7-1 攻撃力37+2d10 マイナー侵蝕値6 メジャー侵蝕値4

構築解説

 遺産継承者専用アイテムで取得したエフェクトは「ブリードにかかわらず、取得できる最大レベルは記述されたとおりになる(HR p.91)」ため、ピュアブリードにしつつ前提条件となるエフェクトを取得することで経験点を10点浮かせることができる。そして「ジャイアントキル」は武器が《骨の銃》に縛られる以外は非常に優れたアイテムなのでこのギミックとは相性抜群といえる。燃費が非常によいのもポイントだ。

ポテンシャル

 《骨の銃》に追加で20、《死招きの爪》に35振る以外は自由度があまりにも高い。例えば今《オールレンジ》に45振ってあるのををLV2やそこらで止めておいて《死神の手》(RW p.37)をLV5で取れば攻撃力はさらに飛躍的に上昇する。その場合、判定ダイスが9個とかになってしまうので不安なら支援かタイタスを使うとよい。
 エグザイルの利点として《異形の祭典》(EA p.65)でn体攻撃できるというのもある。【行動値】が低いため先手を取って殲滅とはいかないが、シンプルに火力が多くの相手に及ぶのは驚異的だ。
 今回の構築では敢えて脇道に逸れず、成長要素として《死神の精度》(HR p.80)の取得を視野に入れている。

コメント

 【肉体】4がもったいない!という気持ちをどうにかできるかが最大の難関な気がする。「イフリートの腕」で素手の攻撃力を底上げしつつ《氷の回廊》を引っ張ってくるタイプの構築でも近いことはでき、その場合は高い【肉体】も無駄にならないが、《骨の剣》をLV7で取得する勇気は流石にないのだ。

ダブルクロス:ブラックドッグ/キュマイラ/ハヌマーン【エアロドライブ×神獣撃×奇跡の血】

 色物の過積載シリーズ。言っておくが私はマジだぞ。

データ

  • レギュレーション:初期作成130点
  • 使用サプリメント:EA+LM+RW+CE+BC
  • ワークス:UGNエージェントA
  • シンドローム:ブラックドッグ/キュマイラ/ハヌマーン
  • Dロイス:奇跡の血
  • 能力:肉体6/感覚1/精神1/社会1(使用経験点0)
  • 技能:白兵1/回避1/RC1/調達1/情報UGN1(使用経験点0)
  • エフェクト(使用経験点120)
    • LV1 《エアロドライブ》EA p.74
    • LV1 《ロケットアーム》CE p.64
    • LV1 《完全獣化》EA p.57
    • LV2 《大裁断》 BC p.62
    • LV2 《コンセントレイト:ハヌマーン》EA p.129
    • LV2 《神獣撃》 EA p.61
    • LV1 《巨獣の爪牙》RW p.36
  • アイテム(使用経験点0)
    • コネ等割愛
  • 計120点
  • 100%時点 判定ダイス13dx7-1 攻撃力16+5d10(期待値43.5) マイナー侵蝕値(1+2+6-4=)5 メジャー侵蝕値2+3+2=7

構築解説

 マイナーで《エアロドライブ》《ロケットアーム》《完全獣化》してメジャーで《神獣撃》。素手を変更するエフェクトは組み合わせた場合それぞれの項目についていずれかの値を選択できる(R1 p.256)ので、射程を《ロケットアーム》、技能を《エアロドライブ》にすることで疑似的な《伸縮腕》のように扱うことができる。

奇跡の血

 3種のシンドロームのエフェクトを組み合わせた場合に侵蝕値マイナス4。言っていることはシンプルだが内容は極めて難しい。「3つ組み合わせる意味があり」「侵蝕値をわざわざ下げる意味(=それ以外の燃費が悪いor浮いた分を攻撃に転用できる等)があり」「かつシナリオ中に複数回使用しないと劣化メモリー*1」というジレンマを抱えている。そもそもダブルクロスをやればわかると思うがエフェクトを3つ組み合わせること自体が稀有なのだ。
 色々考えたが満足のいく結果はまだ出ていない。今回はその中でもひときわヤバかったやつをここで供養しようと思う。

《エアロドライブ》

 「①他にいくらでも強い素手変更がある」「②素手である意味が必要」「③きついデメリット」「④侵蝕率は一応軽いけど何回も素手変更しなくね?」というそれぞれのアレげな要素を「①奇跡の血だからハヌマーンのマイナーのエフェクトであることに意味がある(《破壊の爪》《サイバーアーム》では不可!)」「②《完全獣化》なので素手が必要」「③【肉体】6なのでタイタス復活後も3回は殴れる」「④侵蝕値が低いので奇跡の血の恩恵が大きい、かつ《ロケットアーム》《完全獣化》は毎ラウンドかけ直す必要があるので複数回使う意味もある」という噛み合わせによってすべて解消している画期的な超構築である。

《神獣撃》

 LV+2という特殊な係数により、いかなるレベルで取得しても経験点あたりの攻撃力効率は変わらないという変わった特性を持つ。具体的にはLV2でもLV4で取った係数5エフェクトくらいの火力が出る。まあそれはそれとしてピュアでLV5で取る方がインパクトあるし強いんだけどね。
 通常のキュマイラで使う場合と比べると、1R目《破壊の爪》《ハンティングスタイル》《完全獣化》で+10、2R目《完全獣化》だけで+6として合計+16。この構築は+5+5で+10。悪くないんじゃないか。

コメント

 別に《エアロドライブ》や《ロケットアーム》を使いたくて作ったわけではなく奇跡の血の使い道を考えていたら副次的に爆誕したのがこれ。《剣の王城》《魔弾の射手》とか《シャイニングアーム》《縮退機関》とかアレなエフェクトはアレなエフェクトを呼ぶのか?《ロケットアーム》のルーリングが若干怪しいところがあるのでGM判断でNGが出たらおとなしく《イオノクラフト》(EA p.37)に差し替えよう。それでも成立する。
 《巨獣の爪牙》の枠は別になんでもいい。堅実に《コンセントレイト》《完全獣化》辺りを伸ばすのもいいんじゃないですか。

*1:厳密には、侵蝕値自体を下げるのとあとから侵蝕率を下げるのではそれぞれ一長一短なのだが、端的にメモリーが強いという意味でこう表現している。

ダブルクロス:モルフェウス/モルフェウス【ストライクモード】

 敵が強いと聞いて真っ先に思い浮かんだのはピュアブリードの火力だった。複数体攻撃も欲しいな。そうすると行動値も欲しい。そんな期待に応えたのがこの構築。

データ

  • レギュレーション:150点(初期作成+20点)
  • 使用サプリメント:EA+LM+HR+RW
  • ワークス:UGNチルドレンB
  • シンドロームモルフェウス/モルフェウス
  • Dロイス:遺産の器(ジャイアントキル)
  • 能力:肉体2/感覚5/精神1/社会2(使用経験点10)
  • 技能:回避1/射撃2/RC1/調達4/情報UGN1(使用経験点8)
  • エフェクト(使用経験点95)
    • LV1 《骨の銃》EA p.69 (「ジャイアントキル」で取得)
    • LV3 《カスタマイズ》 EA p.82
    • LV2 《コンセントレイト:モルフェウス》EA p.129
    • LV5 《ストライクモード》 RW p.39
    • LV1 《スプリットアタック》 BC p.61
  • アイテム(使用経験点35)
    • ジャイアントキル HR p.91
    • サイドリール HR p.88
    • 怨念の呪石 HR p.88
    • コネ等割愛
  • 計138点
  • 100%時点 判定ダイス13dx7+4 攻撃力7+6d10+1d10+2d10+2d10(期待値67.5) セットアップ侵蝕値3 マイナー侵蝕値3 メジャー侵蝕値2+2+6=10

構築解説

 「ジャイアントキル」は《骨の銃》に対抗種相当のダメージボーナスが付いたグッドな遺産だ。ピュアエグザイルで取得することにより本来の15点をケチったうえでさらに20点支払うだけで《死招きの爪》のリミット条件を満たせる*1という脱法めいた使い方が可能なのはその筋で有名だが、普通に使ってもかなり強いと思う。どことなく影が薄いのは上に「必中の弓」が置いてあるせいじゃないかな。
 エフェクト1つに加えてデメリットなしの対抗種が付いてくるんだからその時点でカタログスペックは上々。武器が固定され、マイナーで移動できず、侵蝕値が余計に3かかるというのが難点だが、逆に言うとそこが気にならない構築なら違和感なく採用できる。《骨の銃》自体も遠近問わず撃て最低限の射程もあり射撃武器としては優秀な部類。今回はどうせぶっ壊れる武器使うなら《ハンドレッドガンズ》よりいいだろうと判断。

《ストライクモード》ってどうなんです?

 ヴィークルが武器になるという超裁定が下されたあの日からものすごく商品価値が落ちた気がしないでもないが、《ギガンティックモード》と違い技能を選ばないので《砂の刃》辺りと組み合わせてRC攻撃に使えばデメリットがない。また《インスタントボム》とも好相性。ただ倍率1d10としてみれば侵蝕値6は妥当なのかもしれないが武器破壊デメリットと割に合ってなくないか?
 射撃系のピュアというとどうしてもエンジェルハィロゥでLV5《マスヴィジョン》が脳裏をよぎる*2。比較すると……

  • ピュアエンジェルハィロゥだと【感覚】が高いが、【肉体】と【社会】が0になるので能力値に必ず10点が費やされる。
  • 《マスヴィジョン》は倍率5。期待値で言えば《ストライクモード》の方が強い。ダイス力に自信があるならこちら。
  • 《マスヴィジョン》は侵蝕値4と軽く、武器自壊のデメリットもない。パフォーマンスは圧倒的に上だ。
  • 《マスヴィジョン》は100%制限。《ストライクモード》は80%。100%になり損ねても使えるのは利点。
  • 《スプリットアタック》が使えるのはモルフェウスの利点。エンジェルハィロゥなら《レーザーファン》か《ワンショットツーキル》?
  • 変わった利点としては、モルフェウスなら《不可避の魔弾》を取ってカバーリングを無効にできる。

 いうほど別に明確な旨味があるわけではないな。今回は日和って《カスタマイズ》取ってあるけどメジャー起点を《ギガンティックモード》だけにするとかで軽量化を図っても面白いかもしれない。

総論

 驚愕の固定値11d10。もはや固定値と呼ぶのすらおこがましい。下手すると命中判定ダイスより多くダメージロールを振る羽目になる。命中達成値と相俟って上振れすると普通に100とか出る。出た。これが微妙な行動値から3体に放たれる。
 今回150点構築なのでアイテム周りを雑に盛っているがキーパーツが少なく130点環境でも普通に使えるというか怨念の呪石外すだけでいけるなこれ。いいんじゃないですか。

コメント

 ヤケクソな個数のダイスを振りたい勝負師のあなたにおすすめ。

*1:遺産継承者専用アイテムで取得したエフェクトの最大LVはブリードの影響を受けない。

*2:というか前回ピュアエンジェルハィロゥだったから今回はちょっとひねってやろうというのもあった。