Q. 自分が使用した、持続しているエフェクトの効果を任意のタイミングで切ることは可能ですか?
A. 可能です。
『ルールブック1』p.325 トラブルシューティング
すごくまろやかな表現である。このルールの存在意義自体がちょっとよくわからないのだが*1、この「効果を」の部分がまた非常に厄介。これ、デメリットとなる効果も打ち消せちゃうんじゃないか?
例1:《フルパワーアタック》
【行動値】が0になる部分を任意で消去できると仮定。この場合、攻撃力も元に戻るのであまり意味はない。例えば最遅イニシアチブで待っていたら相手のHPが残り1桁で残った挙句何かやばい行動してきそうになったときに【行動値】を元に戻せば抜ける!!!という状況なら役に立つかもしれない。
例2:《スピードスター》
リアクションできなくなる部分が任意で消去できると仮定。《フルパワーアタック》とは全く逆で、こちらの場合およそ先手を取って攻撃力上昇部分のテキストは執行してしまっている場合が多いはずだから、殴り終えたタイミングで効果を消去するとデメリットがなくなってしまう。
例3:《夜魔の領域》
これはもっとやばい。未行動になる部分は「継続している効果」じゃないので解除しても消えず、【行動値】が0になる部分だけ消えたら実質的にデメリットが無意味になってしまう――さすがにそれはおかしい。
ではどうするか?
「デメリットっぽい部分は切れないものとする」だと「じゃあ何がデメリットなのか」という話になる*2。「そもそもこのルール自体をなかったことにする」というのも悪くないがルールブック軽視はルーラーとして見過ごせない。
そこでこういうのはどうか。「既にテキストの一部を解決してしまっている場合、残りの効果だけを『切る』ことはできない」。より正確に言えば、元の文章にある「持続しているエフェクトの効果」とはすなわち効果すべてが持続しているものであって、一部のテキストだけが即時解決されたり、途中で切れる性質のものには、この「任意のタイミングで切る」は適用されない、とする考え方。「効果は不可分である」と言ってもいい。
これならば、なんとなくそれらしい理屈も立つし、デメリットだけ打ち消すような悪用は基本的にできないはずである。上で言えば例2と例3はNG。ただ《スピードスター》はたまたま攻撃した段階でバフが切れるのでダメと言えるが、バフとデバフがラウンド中継続するような《活性の霧》のようなテキストだと攻撃後に切っても問題ないと言えるかもしれないのでそこは微妙なところ。あと《フルパワーアタック》直後に《時間凍結》使ってワンパン入れてから解除とかも(次の攻撃の攻撃力は下がるが)できなくはないよなあ。