何もわからない状態からVRChatを始めた話

 「興味はあるものの、金銭/時間/体力等の理由から手を出さないでいるコンテンツ」というのが誰しもあると思う。楽器、旅行、サバゲーロードバイクなどなど、一歩踏み込めば手が届く場所にあるのにやらないでいるコンテンツ。私にとってVRはそのカテゴリで、言ってしまうと「自分とは関係ないんだろうなあ」という代物だった。
 それがまあ、いろいろなきっかけからあれよあれよと手を出してしまい、意外と複雑だったので、参考までにその記録を残しておく。なおこの記事は、主に技術的な部分に焦点を当てており、コミュニケーションがどうたらみたいなVRChatの内容については触れていない。

レシピ

 こういう記事は最初に結論を載せておくと何かと良いという印象があるので、載せる。

プレイ方式 PCVR
VRバイス Meta Quest 3
PC接続方法 Virtual Desktop
PC 4年前に買ったG-TUNE
メモリ 8GB
グラボ NVIDIA GeForce RTX 2070 SUPER
ルーター BUFFALO WSR-5400XE6

 このほか買った便利グッズは後述。
 スペック的には、まあそこまで困ることはないという感じ。アバターの表示数を最多にして画質を最強まで上げてみたいなプレイはできないが、普段使いなら大丈夫。

わからなくて調べたことまとめ

  • プレイ方法
  • VRヘッドセットはどれがいいのか
  • PCスペックは足りているか
  • ヘッドセットとPCを接続する方法はどれがいいのか

プレイ方法

 VRChatのプレイ方法は大きく分けて3つある。

デスクトップ

 普通にPCでVRChatをプレイする。VRChatのVR抜き。プレイに大きな支障はないが、ゲーム自体がVRを前提としているため、一部挙動ができない、ギミックを使えないなどの事態は発生する。
 VRChat自体は基本無料なのでパソコンとマイクさえあれば誰でも気軽にプレイできる。最初にこれで試してVRChatの空気を確かめるのがよいだろう。なお、デスクトップ版は要求されるスペックがPCVRより緩いため、これで問題なく動いたからといってPCVRが快適に動くわけではない点に注意したい。

Quest単機

 VRChatにはPC版とQuest版の2種が存在する。後者はMetaのストアで購入できるアプリである*1。これを使うと、Quest 2やQuest 3だけでVRChatをプレイできる。
 ただし簡易版のような扱いとなっていて、一部のワールドに入れず、一部のアバターを表示できない。また画質も後述のPCVRより低い……らしい。

PCVR

 PCとVRヘッドセットを接続してプレイする、VRChatの完全版。VRをPCで出力してそれをヘッドセットに送るため、特定の接続方法と、一定のスペックが必要になる。

 私はまずデスクトップ版をプレイし、VRChatとは何たるかを確認したうえで、やはりVR体験がほしいと判断し、Quest 3を購入してのPCVRに踏み切った。

VRヘッドセットはどれがいいのか / PCスペックは足りているか

 この動画を参考に、ヘッドセットはQuest 3を選択した。PCの参考スペックも紹介してくれているので大変ありがたい。

 高いのは高いが、VRをやるからには少しでも画質を上げたい。そしてQuest 2で妥協した後に「でも3ならもっと画質が良かったかもな」と心残りが絶対に発生してしまうので、そこを潰したいという理由からQuest 3を選んだ。また、そもそもQuest 2がAmazonやヨドバシ・ドット・コムに見つからなかったというのもある。
 PCのスペックについては、今あるゲーミングPCがまあ及第点という感じだった。

PCとVRヘッドセットの接続方法

 この動画を参考に、Virtual Desktop方式を選択した。

 これにあわせてルーターも新調した。新調する前と比べて明確によくなったかはわからないが、画質がよくなった気がする。

 なお、先の動画で紹介されているAir LinkはQuestに搭載されている機能を使用してのWi-Fi接続なので、安定性が微妙という評価だが、先にこちらを試してみるのもいいかもしれない。

やってみて初めてわかったこと

目が悪いとVRでも見えづらい

 VRとはいえ目の前のレンズに映るんだから大丈夫でしょと高をくくっていたが、実際プレイしてみると、遠くの文字がぼやけた。それどころか全体的に解像度が若干悪い気がする。Quest 3には眼鏡を付けたままプレイできるギミックがあるので*2、試しに眼鏡をつけてやってみたところ、全て改善された。これはショックだった。日常生活においては眼鏡がなくても大丈夫なくらいの視力(1.0 / 0.9)なので、それでここまでVR体験に差が出るのかと愕然としたものである。
 眼鏡で改善できるならいいじゃんというとそうでもなく、単純に装着感が裸眼に比べて悪化するのと、目とレンズの間の距離が開くことにより、視界が若干狭くなるという欠点が発生する。VRヘッドセットに直接取り付ける補正レンズがあるらしいので購入を検討している。
 しかしこういった話はあまり出てこないところを見ると、ひょっとして私のQuest 3の設定がどこか悪いのか?という気もする。

酔う

 私は3Dゲームで酔わないのでこちらも高をくくっていたが、初回と2日目は本当にひどく酔った。船酔いに近い。違和感を覚えてすぐやめたらよかったのに、楽しくて続けた結果、翌日まで引きずるレベルで具合が悪くなった。これは船の中で調子こいて本を読んで後で後悔したときの症状と酷似している。
 乗り物用の普通の酔い止めが効くということで、買ってきて試したところ、酔わなかった。また、その状態で一週間ほど続けたところ、酔い止めなしでも(激しく動くワールドにでも行かない限りは)大丈夫になった。

買ってよかった周辺機器

 プレイするのにマストではないがあると役立つグッズ。

バッテリーヘッドストラップ

 Quest 3は前側に重量が集中し、顔面への負担が大きい。これを解消する方法としてヘッドストラップがある。後ろも重くすることでカウンターウェイトが働き、装着感が向上する。バッテリー付きのものであれば充電も長持ちして一石二鳥である。私が買ったのはこれ。なんかクーポンが付いていて7000円くらいで買えた。

 使用感は悪くない。本当はBOBOVRというところのやつが評判がよかったのだが、在庫がなかったので諦めた。

コントローラーストラップ

 VRChatはコントローラーのボタン操作で手の形を変え、ひいては表情もそれに付随して変えることができる。このうち、手を全て開くジェスチャーは、トリガーとスティックすべてから指を離す必要がある。薬指と小指でコントローラーを支えれば別に大丈夫なのだが、できれば手もVR内と同じように広げたい……という要望に応えてくれるのが、このストラップ。バンド形式でコントローラーを手に固定できる。

 これが実際かなりいい。ただのストラップに2500円?と思っていたけど買ってよかった。純正品だともっとべらぼうに高いけどこれでもプレイ上まったく遜色がない。

まとめ

 ここに書いてあるようなことを調べ、比較し、マニュアルを読みながらVRを始めた。結構楽しめていると思う。ヘッドセットについては別にVRChatに限らず他のVRコンテンツも遊べるし、ルーターも普段インターネットをするうえで使うものなので、トータルではそこまで無茶苦茶な出費ではなかったと己に言い聞かせている。
 もしフォロワー初見でVRを始めたい人がいたら、その一助となれば幸いである。

著者近影

*1:実はandroid版もあるらしいのだが、ここでは割愛する。

*2:物理的に顔とレンズの間にスペースを作ることができる。