ポケモンマスターズ:マジコスグリーン&カメックス 考察

 なんか強くないのでは?という印象を受けたので考察してみた。

結論

 結論から言うと

  • スペックは間違いなくサポートロール最高クラス。
  • 「1周年記念」「マジコスレッドと同列」かといわれるとかなり抑えめな性能。
  • オンリーワンの性能だが方向性がはっきりしておらず、特化したサポートに比べるとどうしても見劣りする。

できることを考える

 マジコスグリーンにできることは主に以下。

  • 味方の防御↑(ディフェンダー
  • 味方の急所↑(トレーナー技)
  • わざゲージ速度↑(トレーナー技)
  • 味方の特防↑(パッシブ)
  • 味方の攻撃or特攻↑(パッシブ)
  • その他BSB 雨パ適正など

 即使えるディフェンダーとトレーナー技だけを見ると正直凡庸、というか弱いと言っていいレベル。そこをパッシブスキルで盛り返す性能なのはマジコスリーフに近い。
 しかし猛毒と防御&特防ダウンが付いたはっぱカッターだけで一生食っていける性能のマジコスリーフに比べ、こちらは発動が遅く相手依存の部分もあるなど安定性に欠ける。速やかに場を固めたいサポートのバディーズとして致命的な噛み合いの悪さがある。長期戦前提の性能のわりに素早さバフでなくわざゲージ加速というのもマイナスポイント。

攻撃もできる?

 ハイドロカノンというみず最強技に加え「特防アップ分威力↑」「雨時威力上昇3」のBSB、B技も防御↑分威力上昇とアタッカーも行けるぜ?という雰囲気を出しているものの、特攻がマジで低い(Lv.125で175)。高水準のHP、文句なしに最高の防御・特防と引き換えに攻撃性能が完全に犠牲になっている。攻撃を一切しないとなるとハイドロカノンの枠が死ぬため、他のサポーターとの差別化という意味でも攻撃を考えたいところだが……。

足りないものを補う

 長期戦想定の場合マジコスグリーンに足りないのはざっくり「素早さバフ」「回復」の2つ。ゲージ加速こそあるが2回限定で長期戦に向かない。雨パ用BSBだと一応両方あるけど有力な雨要員がいない以上やはり安定しない。
 素早さをあげられるバディーズはタマゴ以外だとマイ、トウヤ、フウロツツジ(とBSBカルム)で、回復も兼ねられるのはフウロのみ。防御バフかぶるけど併用はアリな気がする。カスミをアタッカーに据えてフウロとマジコスグリーンで挟むのもありか?あとはマジコスじゃない方のリーフとか。キズぐすり持ちでバディーズわざによるまんべんないバフは噛み合う気がする。
 なお、わざレベル3前提となるがナツメ&フーディンがBSBで素早さを上げられるようになる。特攻・急所・素早さ・命中までバフできて回復もできてさらにリフレクターもある代わりに防御&特防バフがないナツメ。噛み合うのでは?(ナツメが強いだけでは?)

サンプルPT

 マジコスグリーンでもメガシンカのためにバディーズわざを使うことを考えると水弱点を想定してクリスに。割と誰を挟んでも行ける組み合わせではあると思う。ワタルとか。4段階までしか上がらないクリスの攻撃をマジコスグリーンのパッシブスキルで補完しつつ、クリスの命中をナツメのトレーナー技で補う。クリスはBSBが開放されてメガトンキックの命中が85まで上げられるようになり、命中バフ1回で安定するようになりましたね。

総括

 マジコスレッドが何故あんなに強いのかというと、防御と引き換えにすべてのリソースが攻撃に費やされており、自己完結した最高のアタッカーだからである。
 マジコスリーフは、わざは平凡だが、テクニカルという立ち位置を完全に理解したパッシブスキルがそれを補って余りある性能で、メガシンカで特攻が上がることからアタッカーとしても立ち回れる極めて優れたバディーズである。
 それらと比べると、役割がはっきりしておらず、単純性能で圧倒するほどでもないという何ともちぐはぐな構成になってしまったがゆえに強さを実感しづらくなってしまったマジコスグリーン。スペックは間違いなく高水準なので、今後の使いどころに期待したい。

余談:意図的に弱くされてない?

 スペックは十分に高い。高いとは言ったが、アタッカー最強レッド、テクニカル最強リーフ、と比べると、やっぱりちょっと弱くされてない?というのが率直な印象。マジコスリーフは回復2枚持ちという尖った性能なのにマジコスグリーンには雨時回復くらいしかない。トレーナー技の効果逆だったんじゃないの?とすら思う。B技後こらえるGも、B技後HP回復2Gくらいにしても罰は当たらなかったんじゃないか。
 一応、全ダウン無効とか、異常解除・妨害解除なんかの強そうなBSBもあるにはあるが、受け身すぎて性能を覆すには至らないところ。B技後雨化持ちのバディーズが来れば最強になる可能性はあるので、期待したい。

ポケモンマスターズ:チャンピオンバトル HARD Lv.1

 攻略記録。

第1戦 VSカンナ 弱点くさ

バディーズ レベル わざレベル ポテンシャル ポジション
ユウキ&ジュカイン 120 5 特攻ダウン無効 3
ジコスリーフ&フシギバナ 119 3 なし 2
ジコスカミツレ&ロトム 120 5 急所無効 1

 フシギバナではっぱカッターを連打しながらジュカインリーフストームを入れていく。猛毒のダメージが増加するらしいが……よくわからない。トドゼルガがこごえるかぜ、アマルルガいわなだれを撃ってくるので両サイドを先に始末する方法もありかもしれない。それほど苦労せずクリア。

第2戦 VSシバ 弱点みず

バディーズ レベル わざレベル ポテンシャル ポジション
クリス&オーダイル 120 5 なし 3
リーフ&イーブイ 120 4 なし 2
ジコスグリーン&カメックス 120 2 なし 1

 バディーズわざカウントが短くなるということでイーブイに全体バフをかけてもらう。メガトンキックの命中不安もこれでOK。ツギクリティカGとかいうインチキアイテムを使ってくるので壁役に急所無効をつけておいた方がよい。

第3戦 VSキクコ 弱点ゴースト

バディーズ レベル わざレベル ポテンシャル ポジション
メリッサ&ムウマージ 120 1 なし 3
ナツメ&フーディン 120 3 Pわざ後防御アップ1 2
カスミ&スターミー 120 2 わざゲージ分威力上昇1 1

 サカキ&ミュウツーを持っていないので一番苦労した。開幕で敵味方両方ひかりのかべ状態になるが、こちらは急所バフでそれを無視する作戦。ひかりのかべが切れたころに飛んでくるヨノワールのふぶきが強い……。フーディンとスターミーのパワーカードで押し切った形。

第4戦 VSワタル 弱点ドラゴン

バディーズ レベル わざレベル ポテンシャル ポジション
ワタル&カイリュー 120 2 なし 3
ツツジ&ダイノーズ 120 5 なし 2
プリム&オニゴーリ 120 5 なし 1

 タイプ数を稼ぐためにツツジとプリムを採用。防御バフと回復あればなんとかなるやろ!なんとかなった。ワタルのBSBはキズぐすりのわざ後わざ回数回復2を2つとはかいこうせんの威力に振ってある。

第5戦 VSグリーン 弱点ほのお

バディーズ レベル わざレベル ポテンシャル ポジション
ジコスレッド&リザードン 120 3 抜群時威力上昇1 3
セレナ&マフォクシー 120 5 特攻ダウン無効 2
フウロ&スワンナ 120 3 急所無効 1

 全体さいみんじゅつで寝かせてねっぷうで焼き尽くしたので特にいうことはない。弱点ほのおなのが悪い。

総評

 これまでバトルヴィラ含めほとんどレッド以外のアタッカーは不要だったところ、強制的に5セット分のPTで戦わせることで他のアタッカーの存在意義を生み出す形式のバトル。育成状況よりガチャによる手持ちの潤い具合が問われる。まあ星5が出やすい部類のソシャゲなのでそこはあまり気にするところでないのかもしれない。特殊なルールが発生するバトルは面白い。
 全18タイプのポケモンを使わないとエンブレムが完成しないという罠があり統一パで行くと3回かかる。今回タイプ散らしも意識して持って行ったところとりあえず11タイプは揃った。フェアリーとか使える気がしないが……リーリエが汎用サポートであることを祈ろう。

メギド72:vs宝王パンドラ(アマゼロト軸)(共襲・超幻獣攻略)

 アマゼロトを仕入れたので。

スペック及びギミック

  • カウンター/ファイター/ゲージ6。種族は物体/悪魔。
  • 状態異常でシフトする特性を持つ他、シフト時に味方にバフをかけてくれる。状態異常を叩き込んで何もさせないまま叩き潰すのが正攻法という魔眼賽ドゥームのような相手。

構築紹介

アンドラスCtr+ペインフィンガー
 スキルで暗闇、オーブで感電。実はこれ恥も外聞もなく完コピ編成なのだが、暗闇にしたいならプルソンキマリスの方が確率が高いうえに火力に貢献するし普通にベリトでもいいよなあ。お手持ちのメギドと相談ですね。

ウァサゴ+いたちブラスター
 スキル1つで呪いが有用。

アマゼロト+流水のまじない師
 封印要員兼アタッカー。封印がえげつないくらいベヒモスと噛み合う。アタックフォトンベヒモスの特性とあわせて2個供給されて手数が多い。

ベヒモス+流水のまじない師
 メインアタッカー。封印がメリットになる冗談みたいなシナジーを発揮し相手をバラバラにする。

バラム+グール
 バラムには専用霊宝。スキルでの感電も有用だ。

戦術解説

 1ターン目はアマゼロトの覚醒をためつつベヒモスをシフトさせ待機。2ターン目にアンドラススキルで暗闇(orウァサゴスキルで呪い)を入れつつアマゼロトの奥義を使ってシフトさせる。3ターン目にはオーブが使用可能となるのであらゆる状態異常を相手に叩き込みさらにシフトさせる……と、バフを得たベヒモスの火力がすごいことになって相手が溶ける。
 1~2ターン目はスキルによるランダム束縛がやや面倒なのでなるべくこちらで取るようにしよう。

コメント

 ダメージがすごく出る割にスコアは控えめ。オートで回せるほかのステージで稼ごう。

ダブルクロス:アイテム検証・武器とヴィークル、データとフレーバー(ウェポンケース、コーリングシステム)

 最初に言っておくと、今回のネタは全体的にあやふやなアイテム関係ルーリングの中でも特に何とも言えない部分である。とはいえ、前提となる情報自体が共有されていないケースも多いと思われるので、それらをすり合わせるためのメモのような意味合いでこれを記す。
 なおここでは「データ」をゲーム上定められたルール上の処理、「フレーバー」を、ルールに定められていない演出における処理を示す語として用いる。

用語の未定義

 ダブルクロスの用語は定義のないものが多い。マスタールールがないためである。それに代わる、いわば大本の根拠となるはずのルールブックにおいても、サプリメントやHPでルールが後から追加や修正されるなどフォーマットが統一・整理されていないため、用語ひとつ取ってもその意味を正確に把握することは極めて困難である。極端な例で言えば「ダイスペナルティ」あたりだろうか。 ⇒ ダブルクロス:ダイスペナルティとは何か/ダイス減少無効の範囲はどこまでか - Hide Left Hand

 アイテム周りにおいても例外ではない。「取得」「所持」「常備化」「入手」「購入」あたりの語はルールや効果のテキストに当然のように出てくるが、その意味自体を解説する項はほぼない。このあたりのルールは掘り下げればいくらでもホコリが出てくるが、趣旨から外れるので一旦置いておく。ここで取り上げたいのは「所持」と「取得」だ。

取得はしているが所持していないアイテム

アイテムの取得
 キャラクターは衣服や財布、携帯電話などさまざまなツールやアイテム類を所持している。キャラクターによっては自宅や自動車など所持できないものも所有していることだろう。
 ここではキャラクターがどのようなアイテムを持っているのかを決定する。
所持品と装備品
『DX3』ではキャラクターが所持する武器や防具、携帯電話などのアイテムを所持品と装備品に分ける。所持品は、キャラクターが持っているアイテム全般を意味する(つまり、装備品を含む)。
(『ルールブック1』p.89)

 なんとなく読み流してしまいそうな文章だが、「所持できないものも所有していることだろう」と冒頭で言っておきながら、それをどう処理するかについてのフォローがない。p.173「アイテムの装備と所持」の項でも出てこない。……つまり、取得したアイテムのうち、普通に持ち歩くことができないアイテムに関する記述がまるっと抜け落ちている。
 これは私も指摘されるまで気づかなかった部分である。“データ”としての「アイテム」は取得した時点で自由に扱える代物なのだが、四次元ポケットがあるわけでもなし、それを“フレーバー”としてどう実用に持っていくかがプレイヤーに丸投げされているわけだ。「乗用車」(R1 p.178)に搭乗するにはマイナーアクションが必要というけど、そもそもどうやってそこまで持っていくんだよ、と。もちろん、運用上はGMと相談して好きにすればよい。執事が乗ってきてくれるとか、空からコンテナで落ちてくるとか。
 そしてこの「取得しているが所持していない」アイテム問題、厄介なことにフレーバー以外の部分にも引っかかってくる。『上級ルールブック』に記述のある「アイテムの破棄」である。アイテムを破棄し、足元に落ちるというルールはあるが、それが「拾える」とだけありルール上どのように扱われるかが一切書かれていない。常備化情報は生きるのか?「ウェポンケース」(R1 p.180)は有効なのか?等々。これはちょっと別の記事で書きます。

コーリングシステム

 察しのよい読者の方ならここまでの書きぶりでなんとなくわかっていたかもしれないが、これらの「取得しているが所持していない」アイテムに関する不明瞭さは、とあるアイテムの存在意義を発生させうる。そう、「コーリングシステム」(BC p.71)だ*1
 私もこれを初めて見たときは「いやヴィークルは最初からマイナーアクションで乗れるだろ」と突っ込み倒したものである。結論から言うと、この「コーリングシステム(BC)」は、ガレージや秘密基地に置いてあるヴィークルをその場に即座に出現させることのデータ的な担保が得られるというアイテムなのである。イージーエフェクトのようなものとでもいえばよいか。別にこんなものがなくとも先述のようにヴィークルを持ってくる演出は考えられるが、これを使えば問答無用、GMも一発で納得、という代物。何せ「その場所へかけつける」とテキストに書いてあるのだから。

ウェポンケース

 アイテムとフレーバーの兼ね合いで言えば「ウェポンケース」(R1 p.180)もたびたび話題に上がる。「日本刀」(R1 p.177)を抜き身で持ち歩くのはまずいので普段は隠しておき、「ウェポンケース」の効果でオートアクションで装備すればよい、というやつだ。
 まず抜き身で持ち歩くことに関して言えば、これを明確に不可とする記述はない。

 『DX3』において、アイテムを装備するということは“そのアイテムを使えるように準備している”ということを指す。例えば、日本刀ならば鞘から出して構えている状態である。
 アイテムを装備していることによって起こるペナルティは、基本的にないものとする。ただし、GMが何らかのペナルティを課した方がよいと感じた場合はその限りではない。
(『ルールブック1』p.173)

 この「アイテムを装備していることによって起こるペナルティ」というのが、フレーバー的な意味なのか、データ的な意味なのかは不明だが、ないというのだからないのだろう。運用上は「日本刀」を装備したままミドルフェイズを進めても何ら問題はない。細かい部分を気にしすぎると端的に面倒くさいのでそういった手間を省くための措置と考えられる。どうしても気になる場合でも、別に町をうろつく間は所持しておいて戦闘前に抜けばよいだけである。
 じゃあ「ウェポンケース」は完全にフレーバーアイテムなのかというとそうでもない。例えば「トツカ」(PE p.38)のような装備中に【行動値】に影響のある武器を攻撃の直前にオートアクションで装備すれば最初の1回はデメリットを無視できる。他にもオートアクションでの装備を利用した小技がいくらか存在する。

『2nd Edition』の残滓

 武器を持って出歩く話をすると、たまに銃刀法改正の話題を持ち出す人がいる。これは『2nd Edition』(以下「DX2」)の頃にあった設定で、レネゲイドウィルスによって治安が悪くなった結果、個人による武器の携行が認められるようになった、という趣旨のものだ*2。版上げに伴いその記述は失われている(と思う)。とっつきやすくするために設定を現実世界に寄せたものと考えられる。
 これについては、「『DX2』と『DX3』はシステム上全く別のゲームである」というシンプルな答えに帰着する。『DX3』のルールブックに載っていないものは『DX3』の世界にないとする方がよい。
 ちなみに、『DX2』のアイテムには「隠匿」というステータスがあり、アイテムを相手に見つからないようにしたい場合、キャラクターの持つ<隠密>技能(当時、隠密状態になるのに判定が必要だった)を使用して隠す必要があった。「バイク」や「高級車」は「隠匿:不可」となっており、隠して持ち歩くことはできなかったのだ、が……この「隠匿」の使い道がルールブックに書かれていないので、これも単なるフレーバーだった可能性がある。公式リプレイでも使ってるの見たことない。潜入捜査でもしない限り発生しないイベントだろうしなあ。

まとめ

 ないルールはゴールデンルールで補うしかない。ましてフレーバー要素の濃い部分なのでGMとうまく相談してよろしくどうぞ、だ。
 個人的な感想としては、一応「コーリングシステム(BC)」の存在意義はなんとなくわかったけど、別にそれだったらオートアクションとかセットアッププロセスで搭乗できるようにすりゃあ良かったじゃんと思う。単純にデザインが弱いよね。

*1:効果はともかく完全同一名称なのはいかがかと思う。

*2:ダブルクロス the 2nd Edition』p.33他

よく聞いてたラジオが停波になった話――FM PORT閉局に添えて

 新潟県民エフエム放送――通称「FM PORT」が2020年6月30日をもって閉局、停波となりました。全県を網羅するラジオ局の放送終了は全国初だそうで*1、業界的にも結構なニュースだったようです。

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