『サプライズニンジャ理論』のルーツがわからずモヤモヤしていたので調べた

3行まとめ

  • 『Fleabag: The Special Edition』に収録されているPhoebe Waller-BridgeとVicky Jonesの会話に登場する。
  • 「Surprise Ninja」と呼ばれているルールである(彼女たちが発案者であるかは不明)。
  • 「あるシーンで、そこにサプライズニンジャが突入してきて全員と戦い始める方がよくなるようであれば、それは十分によいシーンとは言えない」

出典

 『Fleabag: The Special Edition』に収録されているPhoebe Waller-BridgeとVicky Jonesの会話に登場する。

 『Fleabag』は脚本と主演をPhoebe Waller-Bridgeが務めるイギリスのコメディドラマ。これはそのファンブック+台本のようなもの。
 当該項目のタイトルは「A Conversation Between Phoebe Waller-Bridge and Vicky Jones」で、末尾に2019年8月とある。本書の発売は2019年8月29日。ネットで確認できる他の情報(『Fleabag』のファンポッドキャスト*1ツイッター上での言及)もこれ以後であるようなので、これか、またはこの元の会話(他のメディアで確認できるかは不明)がオリジナルと見て間違いなさそう。ただし彼女たちが考案者であるかどうかは読み取れないため、類似のルールが監督業界に口伝されている可能性はある。
 

余談

 日本だといろんな文脈が乗るから本来の趣旨から外れるだろうという意見も散見されるこのルールだが、実際彼女たちも"Tough rule, but an effective one."と言っているので、ニンジャが突然出てきて好き勝手やると実際面白いというのは共通認識であるようだ。「それまでの流れを無視してめちゃくちゃやると面白いけど脚本家はもっといい展開を考えた方がいい」教訓という意味ではデウス・エクス・マキナの親戚みたいなものか。
 ちなみに『Fleabag』にはそのものずばりNinja Surpriseというシーンが存在する。「忍者の格好をして包丁を持ってシャワー浴びてる男の後ろから襲い掛かったらめちゃくちゃビビられてしまう」というなんともアレなシーンだ。
www.youtube.com

*1:Surprise Ninja Ruleでググるとこのポッドキャストの文字起こしをしたサイトがヒットする。