ダブルクロス:《完全獣化》の効果範囲は?

《完全獣化》の効果範囲がわからない

 みんな大好き《完全獣化》。ルールブック1の一番最初のサンプルキャラクターが持っており、派生のサンプルキャラクターの多くもまた取得していて、ダブルクロスを代表するエフェクトのひとつと言っても過言ではないポピュラーなエフェクトだ。
 しかし、そのルーリングは曖昧である。「使用不可」って何?

記述の確認

《完全獣化》(略)このエフェクトが持続している間、素手を除くアイテムはすべて装備、使用不可となる。
《知性ある獣》(略)の効果中、アイテムを通常どおり扱うことができる。

 最も重要なアイテムの「使用」を定義するルールテキストはざっと探した感じなさそうである(《知性ある獣》に至っては「扱う」とか書いてある)。
 FAQについても、装備していた武器や防具がどうなるのかに関わるものしかなかった。

効果範囲の推測

 武器や防具はさておき、「いかなるアイテムも適用されないのか?」という点に関しては明確にNOである。何故なら遺産継承者専用アイテム「ヨトゥンの血潮」はアイテムの効果によって《完全獣化》を取得しているため、これが有効でない場合は自己矛盾を起こしてしまうことになるからだ。ここから、少なくとも「種別:その他」の常に効果を発揮し続けているアイテムは有効であるか、あるいは、エフェクトを取得する効果はいかなる場合でもなくならない、みたいな見えないルールがあるかといった予想が立てられる。
 もし常時効果が可能ならば「デモンズシード」「リーサルシャイン」をはじめ、《ハードワイヤード》のステータス補正系エフェクトも可能ということになる。
 なお、「種別:その他」であっても、「怨念の呪石」(HR p.88)のようにテキストに「使用」の文字があるものもあり、これは不可とするのが妥当か。また「種別:使い捨て」は大体「使用」と書いてある。

ヴィークルはどうか

 個人的には、テキストから読み取れる情報として、禁止されているのが「武器・防具の装備」と「アイテムの使用」だけなんだから、ルール上の行為である搭乗(同乗)するだけなら、現状見えているルールだけならば可能と思う。知性のない獣でも、まあ車に乗るだけならできるんじゃないの、的な。この辺は従者にも関連してくるルールである。
 搭乗状態(R1 p.261)を読む限りアイテムの使用に関連したルールとも思えないのである。使用という文字も出てこない。例外的に、<運転:>による白兵攻撃については「技能を使って」とあるので「使用」に相当すると判断。
 とはいえ、搭乗/同乗自体が本当に雑にしか定義されていないので、どう考えてもおかしい!と言われたら明確に反論できる素材がないのもまた事実である。GMとPLで認識をすり合わせて楽しいTRPGライフを!